【特集:1960s アメリカ映画】 戦争アイロニーはいつの時代も


9/23 & 9/24
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1960年代のあれこれ!
ヒッピーたちのあれこれ!


本日のテーマは

・1960年代アメリカ映画紹介

です。


何とも涼しい晩夏ですね、こんにちは。
ついにこの60年代おすすめアメリカ映画シリーズも最終回です!

さて最後となる第3弾は、1960年代当時のアメリカを、
そして戦争社会を辛辣に描いたあの作品です。

第2次世界大戦以降、日本でも「核」という言葉は敏感に反応されてきましたが、
今から50年前のアメリカにおいても人々は寸での恐怖を感じていたのではないでしょうか。
平和とは、均衡とは、いったい何なのでしょうね…。


『Dr. Strangelove or :How I Learned to Stop Worrying about and Love the Bomb
(邦題:博士の異常な愛情 また私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか)』(1964)



長いタイトルです…。そして監督は、
『時計仕掛けのオレンジ』で有名なスタンリー・キューブリック氏です。

あらすじは、ざっとこんな感じ...

米ソ冷戦下のある日、米軍基地のリッパー司令官からマンドレイク副官の元へ1本の電話が入ります。

ソ連基地を核兵器で一斉攻撃する「R作戦」の命令でした。後に、この命令は司令官の狂気じみた妄想に取りつかれた勝手な独断であったことが分かり、まともな副官は必死に爆撃機の呼び戻し暗号を聞きだそうとしますが、逆に監禁されてしまいます。

全面戦争に発展しかねないこの状況を止めるため、大統領がホットラインを通じて、ソ連に対し事態の収拾を図ろうとします。

すると、その通話の中で驚愕の事実が発覚します。

「皆殺し装置」の存在です。
核攻撃に自動的に発動し、死の灰(放射能物質)を全世界に撒き散らす装置で、ソ連はこれを抑止力の名の下、開発していました。

そんなものが発動したら全人類は滅亡…!何とか核攻撃を止めなければと米大統領。そこへ現れたのがいかにも胡散臭そうなストレンジラブ博士(彼の名前はドイツ語を直訳したため、変テコです)。

しかし一方で、攻撃を言い渡された爆撃機内では、任務達成後の昇進やら勲章やらと期待に胸を膨らませていました。そして、追撃機により無線を壊されたため、必死の作戦中止命令も届かず、攻撃目標に行きついてしまいます…。


とりあえず、ほとんどすべての登場人物がまともではありません…!

自分のエッセンスは共産主義によって吸い取られている故ソ連を憎む将軍やら、興奮するとヒットラーの敬礼ポーズをとらずにはいられなくなる博士やら、人類絶滅の危機にあるのにスパイ行為を続ける大使やら。

何とも濃いキャラクターたちに笑ってしまいます。


私が特に印象に残っているのは、命令を受け高揚する機内と命令に戸惑う政府高官たちの対比です。

自分たちの名誉がかかっている指令達成に燃える爆撃機のパイロットたち。
その一方で、そんな攻撃など望んでおらずむしろ爆撃機を撃ち落としてくれとソ連に訴える高官たち。
何という戦争の皮肉でしょう。

さらに、凄いのはこんなにいかれ狂った胡散臭さMAXのストレンジラブ博士を顧問として雇っているアメリカ政府ですよ!
およおよ大丈夫なのか、こんな狂人を大国の行く末を決める相談役にしてしまうなんて…。

実は、このストレンジラブ博士、マンドレイク副官、そして米大統領はピーター・セラーズという同じ俳優さんが3役演じられているのです。この演じ分けは凄いです。

変装のおかげもあるかもしれませんが、変態博士の演技は一見の価値ありです!

この映画は、核戦争に突入し、人類を滅亡させてしまう人間の愚かさを皮肉るブラック・コメディであるようですが、私はラストが近付くにつれ何だかハラハラしていました。キューブリック監督にやられてしまいました。何故かリアリティのある近未来のようにも見えてしまったのですね。冷戦中にこのような映画をつくった監督の采配にあっぱれです。

ちなみに、当時は「映画史上最も長いタイトル」としてギネスブックにも載ったそうです。
何だかちょいちょい気になる作品ですね。



さて、これまで3作品を紹介してきましたが、60年代アメリカは、アンダーグラウンド映画が盛り上がっていた時代です。
当時を色濃く写し、印象強い作品が多いように思われます。
これからも研究を続けていきたいと思います!

そして、そんな映画たちと同じ時代を生きていた若者たちの
ハッピー・ヒッピー・ライフも、
「HAIR!」でぜひご覧くださいませ。




【特集】テーマトーク内容はこちら

・ヒッピーって何?どういう考えを持った人たち?
①ヒッピーって何者!? vol.1
②アドラーからヒッピー、そして現在でも追求されている自己のあり方!

・1960年代アメリカ映画紹介
①走る若人に悔いはなし
②胃袋を満たす愛はパリにあり

・ヒッピーの遺した名言!
①Power to the People!!!
②流れとともに生きよ!!!

・ヒッピーだったアーティスト
①当時ヒッピーだった有名アーティスト
②当時ヒッピーだった有名アーティスト ②

・1960年代の黒人さんたちの底力!
①1960年代の黒人公民権運動①Sit in
②教育における人種差別撤廃運動!

・1960年代アメリカで活躍していたディーバたち
①改めて、Diana Rossを紹介したい
②"Dionne"に親近感 今回はあの女性歌手

・ヒッピーの聖地「インド」について
①インドってどんな国?
②クリシュナについて

・ヒッピーファッションアイテムと言えばこれ!
①Hippie☆style その①
①Hippie☆style その②

・1960年代にアメリカで起こった歴史的な出来事
①米国混乱の60年代ビッグイベント Vol.1
②米国混乱の60年代ビッグイベント -反戦運動編

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公演情報 | 2017/09/13 20:00